自分に合った学び方ってなんだろう?
こんにちは。まなび舎 のびーくのニハシです。
学ぶことに難しさを感じる子ども達の学習方法について
よく”自分に合った学び方”という言葉を聞くと思います。
まなび舎 のびーくでも、ホームページにもありますが、子ども達と一緒に”自分の学び方を見つける”ことを目指しています。
では、この”自分に合った学び方”とは一体どういうものなのでしょうか。
●「視覚優位」「聴覚優位」「言語優位」
人が外からの情報を理解したり、整理したり、記憶したり、表現したりする認知特性において、「視覚優位」「聴覚優位」「言語優位」という言葉を聞いたことがあると思います。
これらは簡単に言うと、
- 「視覚優位」・・・見た情報を処理するのが得意 / 情報を写真や絵に置き換えて記憶・理解するのが得意
- 「聴覚優位」・・・聞いた情報を処理するのが得意/ 情報を音声で記憶・理解するのが得意
- 「言語優位」・・・読んだ情報を処理するのが得意/ 情報を言葉にしてエピソード化して記憶・理解するのが得意
ということになります。
例えば、知らないところの目的地まで行くのに、地図を見ながら行く人と、「駅を出たら左に曲がって、その後スーパーの角を右に曲がる」のように言葉にして道順を追って行く人といますね。それは、視覚優位か言語優位かの違いからきていることが多いです。みなさんはどのタイプでしょうか?
●漢字・計算の場合
漢字
- 「視覚優位」の子どもは、お手本を絵や写真のようにとらえて、形や部首の場所を記憶するのが得意です。形の特徴に気づかせたり、何かの形に例えたり、へんとつくりをそれぞれカードにし、組み合わせて覚えるのもよいです。
- 「言語優位」の子どもは、書き方や部首の位置を語呂合わせで記憶するとよいです。また”水に関係のある文字だから”さんずい”がつく”のように、言葉で理由づけたり、説明したりするのもよいですね。
漢字練習帳に”たくさん書けば覚える”ということではなく、覚え方は子どもにより、それぞれ違います。自分のお子様がどのタイプかがわかると、宿題への取り組み方も考えやすくなりますね。
教室でも、教室での様子や検査の結果からお子様がどのタイプかを考え、より覚えやすい方法を一緒に考えていきます。
計算
- 「視覚優位」の子どもは、説明を聞くよりも、図や絵を見たり、実際に解くところを見た方が理解しやすいことが多いです。また、筆算など手順が多くなる計算は、どこに、どの計算の数字を書くのか、見て理解できるよう色分けをしてあげたり、補助数の位置に印をつけてあげるとわかりやすくなります。
- 「聴覚優位」の子どもには、文字や図などの視覚情報で示すのではなく、手順を言葉にして説明を加えてあげるとわかりやすかったりします。また、手順が覚えられない時には手順をメモにして計算の時に横におき、確認しながら進めたりもします。
計算を何度やっても、同じところで止まってしまう、間違えてしまう場合は、それぞれのタイプにあったサポートをしてあげることが大切ですね。
学習に困難さがある場合、この3つのタイプ以外にも、集中しにくい、目と手がうまく協応しないなど、色々な理由があります。周りと比べることなく、それぞれの特性に合わせた方法で力を積み重ねていくことが、学ぶ意欲を保つことにつながります。
●方法は一つではない
学校の授業では、教科書に示された解き方に沿って進めていくことが多いと思います。そのため「そのやり方ができないと、いけないのではないか」と感じてしまいがちですが、そんなことはないです。
小学校で始めにそれを感じるのが、たし算・ひき算の基本計算ですね。これは、上で挙げた3つのタイプの違いとは別に、子どもにより解き方が色々です。
例えば「3+2」の場合
- 3●●●と2●●を合わせる人
- 3に2を増やす人
また、「12-4」のような繰り下がりの計算では、
- 12から「11→10→9→8」のように順番に減らしていく
- 12を⑩と➁に分け、10-4=6 6+2=8のようにする(12を分けるさくらんぼ算)
- 12から2を減らして10にし、そこから残りの2(4から2をひいた残り)を引いて8にする(4を分けるさくらんぼ算)
のように色々な計算の考え方があります。
教室では、一年生は計算を先取りで進めることが多いですが、せっかく自分のわかりやすい方法でできていたのに、学校でその単元になったら、学校の方法に合わせようとして混乱してしまう、、、ということが多々あります。計算の方法が色々あることを知っておくことは大切ですが、混乱してしまうのに、自分のやりやすい方法を変える必要はありません。
また、先生によっては頭の中で計算することを求め、指を使ったり、○を書いたりしないように言うこともあります。そのために、時間がかかってしまったり、がんばってもできなくて自信をなくしてしまったり、、、。のびーくの教室でも、不安げな顔で、机の下でこっそり指を動かしている子どもがいます。そんな時は、「指を出していいよ。」「指使っていいよ。」「○書いていいよ。」と伝えています。
まなび舎 のびーくのマンツーマンでの指導では、他の子の視線を気にしなくよいので、「できない」「みんなと違う」という恥ずかしさを感じることなく取り組めます。
指を使ったり、○を書いたりして、「一人でできた!」ということが子どもにとっては大きいし、自信や意欲につながりますね。
●自信を持てる方法を探す
まなび舎 のびーくでは、担当の講師が、それぞれの子どもに合った方法を子どもと一緒に探していきます。やり方を押し付けることはしません。必ず本人の気持ちを確認します。「自分で選ぶ」ことが自信につながり、認められていると感じ、自分を肯定することへとつながっていくからです。
子どもたちが、指を上手につかったり、○を書いたりして答えを出し、花丸をもらった後の「すごいでしょ!」という得意気な表情が私は大好きです!
学校のみんなと違う方法を選ぶのは勇気がいるかもしれません。また、保護者の方も不安や、担任の先生への伝え方で迷われることがあると思います。お子様の特性について、学校への効果的な伝え方、配慮の求め方につきましては、また別の記事にくわしくまとめてお伝えしたいと思います。
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