コミュニケーションスキル、どう育てる?
こんにちは、アズマです。
(こちらのブログは久しぶりです!)
ご相談で多いものの1つが、コミュニケーションに関すること。
「コミュニケーションが苦手で…」
「自分の気持ちを伝えられなくて」
「わかりやすく伝えられなくて」
など、小さいお子さんから大きいお子さんまで、よくお聞きします。
では、どうしたら、コミュニケーションスキルが身につくのでしょうか。
語彙を増やす?正しく言葉をつなぐ練習をする?毎日作文を書く?
「まずここが大事!」ということはなんでしょうか。
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先日、のびーくフリースクールの小・中学生数名と、「ダイアログ・ミュージアム 『対話の森』」へ行ってきました。
「対話の森」は、その場で生まれる出会いと「対話」を体感するミュージアムです。私たちは、表情やボディランゲージで対話する「ダイアローグ・イン・サイレンス」というプログラムを体験してきました。
音のない世界、言葉のない世界で、対話を促すためのしかけ(エンターテイメント仕立てで楽しい!)がある部屋を、1時間半かけて次々にまわっていきます。
対話への誘いかけに、子どもたちは楽しそうに応じていましたが、コミュニケーションが苦手なAさんは、ちょっと苦しそう。「え?どうすればいいの?」と戸惑っている様子が伝わってきます。困った顔でキョロキョロとまわりを見ては、壁に後ずさりをしています。
でも、これまではじっとだまってやり過ごしてこれたかもしれませんが、ここでは逃げ場はありません。音のない世界で、言い訳はできないし、投げかけに応えていかなければ、先にも進めません。
必要にせまられて、最後には、相手からのメッセージを何とか読み取ろうと向き合う姿がありました。さらに、「こういうこと?」と自分からも身振り手振りで発信して、確認しようとする姿がありました。勇気を出しての一歩だったと思います。心の中で、拍手を送りました。
この日の振り返りでは、子どもから「対話と会話、どうちがうの?」という質問があがりました。
例えば、「今日はいい天気ですね」「そうですね」。
「会話」は、練習でスムーズにこなせるスキルを身につけられるかもしれません。
でも「対話」は、「わかろう」「伝えよう」という、双方の「分かり合おうという気持ち」が必要です。
コミュニケーションに自信がなく、これまで黙ってやり過ごしてきた子が、なぜ一歩を踏み出せたか。
この人だったら、分かるように伝えてくれるかも。
この人だったら、伝えたいことをわかってくれるかも。
そう思ってくれたからではないでしょうか。
日々のやりとりの中でそういう関係をつくってこれたんだな、そういう関係を築くことを、子どもたちとの時間の中でやってきているのだな、と、のびーくで一緒に過ごす時間を改めて振り返りました。
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豊かな語彙、スマートな表現、場の空気を読む会話術。
コミュニケーションに大事なのは、そういった「スキル」ではないと思います。
何よりも大事なのは、メッセージを「受け取ろう」「伝えよう」とする気持ちではないでしょうか。
のびーくでは、子どもが上手に伝えられないことがあったら、指摘して正すのではなく、伝えたいことや気持ちを汲み取り、「~ってこと?」と言葉を補い、対話を重ねていきます。上手に伝えられることよりも、「わかってくれた!」という気持ちを持ってもらうことを大事にしています。
「伝えようという気持ち」を育んでいきたいですね。
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