作文や日記の工夫 ~つらい時間を楽しい時間に~

こんにちは。のびーくのニハシです。

よく、
「作文や日記が一人で上手に書けません。」
「いつも同じ感想になってしまいます。」
「作文や日記が苦手で書きたがりません。」
という相談を受けます。

そこで今日は、作文や日記に取り組む時の工夫をお話したいと思います。

まず、作文や日記を書くには、多くのことを一度にしなければなりません。
では、実際にどんなことをしているのでしょう?下にあげてみました。

① 何について(何の出来事について)書くか決める。

➁ あったことを順番に整理しながら思い出す。

③ その時、思ったこと、考えたことを思い出す。

④ 何をどのような順番で書いていくか、構成を考える。

⑤ 正しく、意味の通る書き言葉の文にまとめる。

⑥ 様子や自分の気持ちにぴったりな言葉を考える。

⑦ 文字や漢字を思い出しながら、丁寧に書く。

どうでしょう?
改めてあげてみると、たくさんありますね。

1つの文を作るのにも時間がかかっていたり、
普段の会話の中でも伝えたいことがうまく伝えられなかったり、
字を書くスピードがゆっくりだったり、

そのような場合「一人で作文や日記を書く」ということは、想像以上に負担を感じることなのです。
そうは言っても、宿題や学校でも作文の時間があり、その時間が親子ともに苦痛な時間になってしまうのはつらいですね。。。

 

まなび舎 のびーくの教室では、日記や作文を書く時に大切にしていることがあります。

”自分の思ったこと、考えたことを「伝たい」と思うこと。”
”伝えたことに、共感してもらい充実した気持ちを感じる”

ということです。
文を書いたり、構成を考えたりする前に、その気持ちを育てるのに時間をかけます。

作文の時間だけど、教室からは楽しそうな声、悔しそうな声、驚いた声、色々な声が聞こえてきます。講師の先生も表情豊かにしています。
子ども達は、「作文を書く」ということが待っていると思うと、心も固まってしまうので、原稿用紙などは机に出さず、出来事や気持ちを聞き出します。この時にただのおしゃべりになってしまわないよう、さりげなく質問を工夫します。
出来事の流れが整理できるよう、時系列に話を聞き出したり、その子の気持ちに合う、様子や気持ちの言葉を引きだせるよう、選択肢を出して選んでもらったり、新しい言葉を伝えて語彙を増やせるようにしたりします。
これは、先ほど挙げた”作文・日記を書く際にやること”の➁③⑥のベースになります。

 

そして、話題もひと段落したら、その会話の内容を目に見える形にまとめます。
マインドマップにしてもいいですし、「いつ・どこ・だれ・どうした・どうおもった」の話型を示してそれに沿って、まとめてもいいです。これは④のベースになります。
「構成を考える」と言っても、まったく何もないところから一人で構成を考えるのは、知らないところへ地図も見ないで行くのと同じで、不安ですし、難しいことです。わかりやすく伝えるための枠組みをある程度決めてあげ、ガイドしてあげることが始めは必要です。
また、マインドマップは本人が書かなくてもよいですし、今はマインドマップのアプリなどもあるので、入力が得意な子はそれを活用してもいいかもしれません。その中で、出来事は赤、気持ちは黄色のように色分けをしてもいいですし、絵が好きな子はそこに絵を描いて、楽しくしてもいいと思います。
また、出来事は「いつ・どこ・だれ・どうした」の順にスムースに言えるけど、思ったことがなかなか伝えられない場合は、気持ちだけを集めた「気持ちのマインドマップ」を作ってみてもいいですね。

 

 

 

 

 

 

そして、次は⑤、いよいよ文にまとめていくところですが、何かを説明しようとすると、言いたい言葉がたくさん出てきてしまって、文にまとめられないことが多いのではないでしょうか。
文にするには、「主語・述語」がずれないようにすることが大事なので、まずは「だれが→どうした」「なにが→どうだ」のような短い文にまとめましょう。様子を詳しく伝えるところは、例えば、”山の上にある古くて大きなサクラの木”のように、修飾語の順番など難しいことも多いので、正しい順番になるよう手伝ってあげるとよいです。

 

最後に、⑦の”文字にして書いていく”、とう作業は、”文を思い出したり、考えたりしながら書く”という同時に2つのことをしなくてはならず、書くことがが苦手だったり、文を記憶しておくのが苦手なお子さんには負担が大きいです。
書くことが苦手で時間がかかる場合は代筆してあげたり、今はタブレットなどで入力してもいいでしょう。
また、記憶しておくのが苦手なお子さんの場合は、書く文を言ってあげると、”思い出す”という作業がなくなり、気持ちの負担も軽くなります。
このように、すべて一人で仕上げるのではなく、苦手なところの負担を軽くしてあげると取り組みやすくなります。

 

まなび舎 のびーくでは、「作文を書きあげる」ことだけを目的にせず、それぞれの子どもの特性に合わせて、作文を書くためにはどんな力が必要かを、一つ一つ丁寧に見ていきます。様子や気持ちの言葉の語彙を増やす、一つの文の組み立てを考える、文章のつながりを考える、自分のアイディアを存分に伝えるなど、プリントだけでなく、学習中の受け答えや、算数の学習の中でも見ていきます。

ただ、忘れてはいけないのは、始めにも書きました「伝えたい気持ち」と「気持ちの共有」です。じっくりと思いを共有する時間を大切にしています。
この気持ちがコミュニケーションのもとになっていると思います。

楽しかったお出かけの後、その思い出を一緒に話して、ワクワクした気持ちを思い出す。
悔しい気持ちを思う存分伝えてもらい、「そうか悔しかったね。」と共感してあげる。
面白かった話を一緒にお腹を抱えて笑う。

「自分の気持ちを受け止めてもらえる」、「自分の気持ちを分かってもらえる」という安心感、、、。
そんな時間を過ごすことで、人と関わることの大切さや、相手の気持ちを思うことに繋がってほしいと願っています。

 

 

 

 

 

 

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