学校とのよりよい連携のために 2 ~配慮の具体例とお願い方法~
こんにちは
まなび舎のびーくの斎藤です。
新年度が始まってから2か月ほどが経ちました。
新しい環境になり、ずっと緊張してがんばってきて、子どもも大人も疲れが出るころかもしれません。
さて今回は、学校とのよりよい連携のため、“具体的な配慮の例やお願いの方法”などについて考えていきます。
■家庭と学校は協力していく仲間同士
子どもにとってのよい環境を整えるため、家庭と学校は双方で知恵を出し合い、力を合わせていく仲間であるということを大切に考えていくとよいかと思います。
近年、先生方にも「合理的配慮」という言葉がだいぶ浸透してきたように感じます。
保護者の方からのお願いや情報提供が先生方の助けになることも多々ありますから、上手にお願いしたり相談したりしていけるとよいですね。
■どのような配慮をお願いするか。
先生方にお子様のどんなことを知っていてほしいでしょうか。
また、その上でどんな配慮をしてほしいでしょうか。
困りごとや知ってほしいことの例と、その配慮の例をいくつか挙げてみたいと思います。
〈困りごと・知ってほしいこと〉
・子どもの得意なこと、苦手なこと
・学校で、特に困りそうな場面
・何をきっかけに気持ちを崩しやすいか。
・お手本のとおりや、みんなと同じようにすることは難しいが本人としてはとても頑張っていること。
(書字のスピードや形のとらえ方、漢字のハネやはらい、消しゴムできれいに消す、姿勢の保持など)
・他者から理解されづらいが本人にとって大切なことがあること。
(休み時間には静かな場所で過ごしたい など)
・他の子への叱責や注意を、自分のことのように感じ、気持ちが落ち込んでしまう。
〈配慮の具体例〉
・子どもに合わせた言葉かけ
(声のトーン、わかりやすい言葉で短く、視覚的に示す、など)
・どのようにすれば気持ちを落ち着けることができるか。
・先生方に避けてほしい対応。
(大声で怒鳴る、人前で強く叱るなど)
・他の子とは違う対応
・給食のルール
(味覚の敏感さのための給食の配慮。)
・席の配置
(注意を向けやすくするための前の方の席にしてほしい。 じっと座るのが難しく、時々立ち上がることができるよう、後ろの席にしてほしい)
・ICT機器の使用
・宿題の内容や量
・本人や家庭にとっては大切なことで、その日のうちに知らせてほしい出来事
(泣いた、教室を飛び出した、給食を食べられなかった、友だちと揉めたなど。)
■お願いする方法・手段
お願いする方法としては、以下の方法などがあります。
・対面
・電話
・メール
・連絡帳
・書面
・通級の先生や相談室の先生を通す
保護者の方にも先生方にも得意不得意がありますから、それぞれがやりやすい方法を選んでいきたいですね。
そして、家庭から一方的に配慮をお願いするだけで終わりではなく、先生と学校でできそうなこと、難しそうなこと、疑問点などを「すり合わせて」いくことが大切です。
状況に応じて面談の場を設けてもらうとよいでしょう。その際に、担任の先生以外の先生にも入っていただき、色々な立場の先生の色々な視点から一緒に考えてもらえるとよいと思います。
また、お子様の様子を客観的に伝えられる医師など専門家の診断書やレポートがあると先生方の理解を得やすいかもしれません。
話し合う場を設けることで、子どもの困りごとを共有し、理解し合い一緒に成長を見守れるような支援を考えていけるといいですね。
話し合った内容や配慮事項は、いずれも、なるべく同学年の先生や専科の先生、管理職の先生など子どもに関わる全ての先生にも共有してもらうようお願いするとよいと思います。
また、配慮事項などが先生に伝わった後も、
・普段子どもが使う連絡用以外にもう一冊ノートを作ってやりとりする。
・先生と都合のつきやすい時間を打ち合わせておいて電話でやりとりをする。
・メールを活用する。
などの方法で様子を見ていけるとよいです。
日々お忙しい先生方に、配慮することは忘れないようにしていたいですが、遠慮しすぎず、目の前の子どもの出すサインをよく見て、学校に協力を求めていくことが子どもが安心できる学校生活につながっていきます。
それぞれのご家庭や学校、お子さんの状況は本当に様々です。それぞれにとってよい方法、よい塩梅を見つけていっていただけたらと思います。とはいえ、大人も子どもも頑張ることがたくさんだと疲れてしまいますね。
時にはゆっくり休んで、エネルギーを溜めながら進んでいかれますように。
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