新一年生② 「初めての書き」文字の書きのヒント
こんにちは!まなび舎 のびーくの二橋です。
前回、「入学までに何をすればいい?」ということで、ご家庭で学習する上で気にかけてみると良いポイントについてお話しました。
今回は、「文字や数字の書きの練習を始めてみたけど・・・”うまく書けない”、”書くのを嫌がる”」など、ご相談が多い「文字を書くこと」、特にこの時期の新一年生が体験する「初めての書き」について具体的にお話ししたいと思います。
1 習うことは初めて
まず、新一年生にとって、”何かを習うこと自体が初めて”ということを忘れないようにしましょう。
もちろん「書くこと」も初めて。鉛筆がうまく持てなくても、お手本のように書けなくても、「初めてだからね。」と温かい気持ちで見守ってあげてください。
2 まずは上手にできたところをほめる
お手本どおり、想定したどおりでないと、「ここはこうやってするんだよ。」と言ってしまいがちですが、まずは「大きく書けたね。」「”あ”の横の線がかっこいい!」「”2”のクルンって丸くするところが上手!」など、全部がお手本通りでなくても、その中で上手にできたところを見つけて、ほめてあげてください。ほめるポイントはどこでも!「大目にみても、ほめるところが・・・」と困ってしまったら、「書くときの姿勢がいいね!」などなど。ほめられたら「もっと書きたい。」と思えるようになりますね。
3 書く時のチェックポイント
新一年生にかかわらず、「書くことが苦手」というお子さまも、以下の点を気をつけてみてみてください。
- 鉛筆の持ち方・・・正しく持つことで、筆圧や線の引き方などが安定します。
- 紙のおさえ方・・・鉛筆を持っていない手は、開いて、紙をしっかりおさえましょう。
体のバランスがとれ、力の入れ方がつかみやすくなります。 - 書く時の姿勢・・・背中を伸ばし、上から文字全体を見られるような姿勢をとりましょう。
足がぶらぶらしていると姿勢も整いにくいので、低い椅子にするか、足を置ける台
があるとよいですね。
さあ、持ち方と姿勢が整ったら、実際に書いてみましょう。始めは、小さなマス目で練習するよりも、大きめの枠でゆったりと書けるようにしてみましょう。ここで、大事なのはきれいな字を書くことではなく、まず、形を覚えることなので、形をとりやすい大きさで書いてみるとよいですね。大きな文字で形をとらえられるようになったら、すこしずつ小さく、マス目におさまるようにしてみましょう。
4 鉛筆だけにこだわらないで
就学前のお子さんは、まだ”鉛筆で書く”ことに慣れていません。鉛筆という書くための道具をまだまだ上手に使いこなせない状態です。そのため、思い通りにできなくて、イライラしてしまうこともあります。そんな時は、鉛筆で書くことだけにこだわらず、お絵描きが好きなら色鉛筆やクレヨン。また、指を使ってなぞってみたり、腕や体で空中に体で書いてみる、なんていうのも楽しいと思います。「たて~、よこ~、ぐる~ん。」という掛け声に合わせて、教室の子ども達も楽しんでいます。
5 声かけに工夫を
お子様が、お手本を見ながら書く時、「右から」「もっとまっすぐ」「ななめに」「上から」などと声かけをすると思います。そのように声かけをして、声かけ通り鉛筆が動いているようでしたらよいですが、迷っていたり、声かけどおりに筆が進められなかったりしているようでしたら、空間での左右上下と紙の上、平面の左右上下の認識や、言葉と体の動きが一致していないこともありますので、工夫が必要です。
- 右左・・・”鉛筆を持っている方の手”、”紙をおさえている方の手”と言い換える
- 上下・・・マスの中に始点を決め「おへそに向かって鉛筆を動かすよ」と体を使って具体的に
- ゆっくり、丁寧に・・・言葉だけでは「ゆっくり」の具体的なスピードがつかめません。
手を添えて、どのくらいの速さが適切かを伝えてあげるとよいです。
6 50音の順番にこだわらずに
練習を進めていくときには、50音の順番にこだわらず、書きやすい字、書きたい字から進めていくとよいですね。名前の文字からだったり、好きなキャラクターの文字からだったり、目標が持てるもの、達成感が感じられるものだと、意欲も保てると思います。
また、50音表などを用意し、書けるようになった文字にスタンプを押すなどして、成果が見えるようにするのも、やる気が出るポイントです。
就学までに、あれもこれもやっておかないと、、、とあせってしまうことが多いですが、ぜひぜひ、あせらず、「一年生になるんだ♪」というワクワク感を保てるよう、見守ってあげましょう!
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